令和元年度のブログ
いきいき館、休館のお知らせ
小池都知事の要請を受けて、敬老館も5月6日(水)までの休館が決まりました。「オーバーシュート」「ロックダウン」「パンデミック」「クラスター」と聞きなれない、不気味な英単語がひっきりなしにテレビからも聞かれています。むやみに恐れる事は無いですが、油断は出来ません。特に予防意識が強い日本は死者数、死者率などが他国と比べて低い事も有って、意識は薄いのかも知れません。注意喚起を促すためにも、残念ですが、この休館は致し方ないと思います。
10年ほど前に、他地区の施設でやはり休館を経験しています。そちらはリニューアルの為の休館で、約1年の期間だったのですが、最終日、大広間で200人ほどの利用者を集めて最後の説明会と言いますか、懇談会を行いました。涙、涙の利用者に感極まって「1年後、必ず再会しましょう。ここを約束の地としましょう」とマイクを握りしめて話した事を覚えています。感動と決意に包まれたひとときだったのですが、私はその約束を守らなかった事を今でも悔やんでいます。
敬老館の休館は今時点では2週間ほどの予定です。今後の状況では延長される可能性も有りますが、何とか終息に向かい、開館できることを願っています。
初めて敬老館休館の知らせを聞かされた時は、以前の時とは全く違った感情が生じました。僅か2週間で有るはずなのに、心の内を覆い尽くしたのは「喪失感」とそこからの「脱力感」でした。初めて経験する不思議な感覚です。実は隣に座っていた島谷さんも同じ感覚にいて、彼に至っては暫く言葉が出ないほどの重症でした。後に振り返ってみると、いきいき浜町利用者が、いかに我々の生活の大きな部分を占めていたか、初めて気付かされた瞬間になったのです。
「淋しいね」との問いかけに「私は他に行く所もあるから淋しくないよ」と返してきた利用者に憤慨した私に、もはや館職員としての自覚はなかったと思います。本来ならば「不要不急の外出は~」とのお話をしなければならなかったはずです。
こんな思いは今までの施設では感じた事が有りません。そこには館職員と利用者という関係以外に、何らかの心の繋がりが(片道切符の???)出来ていたのかも知れません。そう洗脳させられる何かを、浜町の皆さんは持っているのです。何の努力もなく、知らず知らずのうちに、そんな所にいたのだから、それは幸運な職場に巡り合えたと思います。
この地獄の様に長く感じられる2週間が、せめて2週間で終わる様に、そして全員がなんら変わる事なく、いきいき浜町に戻って来られる事を心より願っています。
実際に握手は出来ません。代わりに、いきいき浜町スタッフ全員の、気持ちの握手をアップします。元気でお過ごしください。
3月27日
マスクをつくろう!
新型コロナの影響により敬老館ではイベント、講座が3月末まで中止となっており、いきいき浜町でも開館し、入浴は出来るものの、何か少し盛り上がりに欠けた感じです。でも利用者それぞれの距離が保たれているので、感染予防には良いのかも知れません。
巷では風評被害も有りますが、関連商品の異常な買い占めなどで品不足が起きているようです。その中でも一番の問題が、マスク不足です。
日本人はいつもマスクをしていて病人みたいだ、と外国人には揶揄されるそうですが、世界的にマスクが足らなくて、海外では暴動も起きているようです。ただ重要な事はマスクをする行為ではなく、常日頃からの予防意識が日本のウイルス拡散を防いでいる事は言えると思います。外国の皆さんも是非見習ってもらいたいものです。
そうは言っても日本もマスクが全く手に入らないのは事実です。今回は簡単に出来る手作りマスクの作り方を紹介します。
用意する物は「ガーゼ」と「平ゴム」です。ガーゼは40×20センチ位(適当に調整して下さい)にカットして、三つ折り×2回で口に合わせたサイズを作ります。マスクの内側に入れる為に一回り小さいサイズも作っておきましょう。
そして図の様にガーゼのへりを縫い合わせます。ここがポイントですが、小学校の家庭科を思い出しましょう。糸と針さえ有れば、さほど困難な作業ではありません。それも面倒な方、見てくれに拘らないなら、留めになる代用品を探してみましょう。
それから耳までの距離に併せて、凡そ30センチほどに平ゴムをカットします。それを縫った間に通して、結び、隠してしまえば完成です。洗って何度も使えますし、ガーゼの柄に拘れば、他にない“わたしだけのマスク”を作成する事も可能です。。是非試してみて下さい。
いきいき浜町では、「開館している」「風呂が開いてる」との情報が漸く浸透し、久々に見る顔が戻って来て、「生きてたか~」のやり取りも数多く見受けられます。
いつもの声、笑いが戻って来ると、館にも生命が吹き込まれて、いきいきとしてきます。こんな場所にウイルスなど入り込めるわけがありません。皆さんの元気で、私たちスタッフも元気をもらっています。感謝、感謝です。
ワンプッシュでウイルス退治
新型コロナウイルスの問題が世間を騒がせています。このウイルスは完全に質より量型のウイルスで、致死率は低いものの、感染率が非常に高く、総数として重症患者が多く発生しているといった状況です。感染の可能性が高いという事は、その対策も非常に膨大になる。対応が後手後手になってしまうのも仕方ない面がありますが、何とか感染を抑える活動をし続けるしか有りません。
そんな中、私も体調不良に陥っていました。ただ花粉症持ちの私としては例年の事で、特に花粉が大量に飛散した日に発症した事も有り、花粉症の初期症状と思って、大して気にもせず過ごしていました。立っていられなくなったのが丁度いきいき館に到着した時で、少し休めばと思って、横になっていましたが、一向に回復せず、体温を測ると37.4度の微熱。それでも「今年の花粉は酷いな」などとまだ呑気に構えていて、当館市川職員に「病院に行った方が良い」と諭されるまで、まだ働くつもりでいました。
病院の外来を受けると、内科医から「しっかり風邪です」と言われ、症状の解説をいただきました。目の痛み、鼻水、頭痛は花粉症、悪寒、喉の痛みは風邪、発熱は両方の影響だそうです。
ただ問題はここからです。インフルエンザは陰性だったものの、次は新型コロナを疑わなければなりませんでした。来院時の体温は37.1度と下がっていた事と、ここ2週間の活動範囲が明確であった事などから、まず可能性は薄いとの診断でしたが、4日間体温が下がらなければ、検査も視野に入れなければとの事でした。結果として抗生物質投与で翌日には平熱に戻り、ホッと胸を撫で下ろしたのですが、花粉の症状という観念に拘り続け、他人に指摘されなければ、自分の体の状態に気付けなかった事は、大きな反省点となりました。
その日は自宅で丸一日近く目覚めることはありませんでした。目が覚めると声は出辛かったものの、体温は下がり、悪寒は消えていました。不思議な事に花粉症の症状も消えていました。改めて花粉症には免疫力が影響している事を実感しました。一度発症すると治らないと言われる花粉症ですが、自身の免疫力アップで克服出来ると確信しました。
いきいき館に行けるようになっても、丸一日何も食べず、食欲も減退していた為、げっそりと痩せてしまい(当館利用者談)、ちゃんと働けるか心配でしたが、皆さんと若干の距離を置きながらも語らい、笑いあっていたら元気になりました。食欲も元に戻りました。
花粉の影響で目が充血していたのですが、新型コロナの初期症状に結膜炎と言う報告もあるそうです。詳細がまだ掴めていない未知のウイルスですが、いきいき浜町では強力な空調設備の下、クリーンで高温多湿と言う、一般的なウイルス対策としては最良の状態を保っております。講座と講座の間には窓を開けて、空気の入替も行っています。品薄と言われていますが、消毒液は常備し、マスクもストックが有ります。利用者皆さんの、健康の為の対策は随時行っていますが、今回、私個人の見解を述べさせていただければ、館の皆さんといつもの馬鹿話(失礼)をしている事が一番の元気の素だとつくづく感じました。
いきいき浜町 新年のイベント開催
★『 ソプラノコンサート』&『日本舞踊エクササイズ』 開催しました。令和2年1月11日(土)、今年初のイベントは「新春のつどい」(ソプラノコンサート)でした。
今回、ソプラノ歌手の「ありめせつこ」さんには初めてご出演していただきましたが、高く澄んだ女性の歌声が館内に響きわたり、利用者の皆さまには大変好評でありました。
ありめさんはソプラノ歌手なので、楽曲はオペラ中心かと思っていたのですが、プログラムにはポップスや映画音楽なども含まれていて、お馴染みの曲もたくさん披露していただいて、楽しめました。
皆さんにご参加いただいた合唱のコーナーでも「りんごの歌」や「銀座カンカン娘」といった昭和のヒット曲で盛り上がりました。
ピアノ伴奏の「大野君子」さんとの息もピッタリで、終了後も「また是非お願いします!」という利用者の皆様から、リクエストのお声をたくさんいただきました。
そして、1月18日(土)は西川流師範の西川貴美子さんに「日本舞踊のエクササイズ」をご披露いただきました。
こちらは、N・O・S・S (Nihon・Odori・Sports・Sciense)が開発した踊りで、日本舞踊と太極拳を組み合わせたようなエクササイズといった感じでしょうか!? 単なる「踊り」ではなく、3大運動(有酸素運動・筋力トレーニング・ストレッチ)が配されているそうです。
私も少し参加させていただきましたが、三味線と二胡のBGMを聴きながら行うエクササイズというのはなかなか気持ちが良いなあ~と思いました。
次回は2月15日(土)を予定しておりますので、よろしくお願い致します。
※男性の方も大歓迎です!!
図書担当職員ブログ
いきいき浜町では、図書館ではありませんが、図書の貸し出しをしております。
6月に、利用者の方からの寄贈、職員の持ち寄りにより、約半数の単行本を書下ろし時代小説の文庫(シリーズ物中心)に入れ替え致しました。
主な作家と作品を紹介します。----
佐伯泰英(居眠り磐音、酔いどれ小籐次、鎌倉河岸、古着屋総兵衛、吉原裏同心、狩り)
上田秀人(奥右筆、勘定吟味役)
辻堂魁(風の市兵衛・正月時代劇放映予定)
稲葉稔(問答無用) 鈴木英治(徒目付) 和田はつ子(料理人季蔵)
岡本さとる(剣客太平記) 坂岡真(鬼役) 藤沢周平(文庫版多数)他。--
図書室とは別に、新刊書につきましては図書館を利用される方が多いかと思いますが、いきいき浜町では、街の本屋さんが毎月厳選した「ベストセラー文庫」を始めています。
貸出期間が1週間までと短いため、比較的早くあまり待たずにお読みになれます。図書だけのご利用のかたも数多くいらっしゃいます。是非一度図書室のご利用をお待ちしております。
大広間や教養室等、館内の座布団カバーを入れ替えました。図書室の座布団ももちろん、新しくリニューアル済みです。
いきいき浜町タイムマシン
9月16日(敬老の日)に行ったカラオケ大会は、昨年よりも参加者が少なかったのですが、前回よりも皆さんの歌唱力がレベルアップしていたように感じました。そして、今回は初参加の方が二組いらして、お二人ともセリフ入りの難しい曲を披露して下さったのですが、自信に満ちた見事な歌いっぷりに思わず圧倒されました。
やはり、日頃から唄い込んでらっしゃる方は活き活きされていて、お若いですね!
9月21日の「いきいき浜町寄席」は今何かと注目されている立川流一門である、立川談吉さんと立川幸之進さんの落語をお楽しみいただきました。
立川流と聞くと、やはり立川談志師匠の印象が強いせいか、ちょっと破天荒なイメージを抱いてしまうのですが、今回出て下さったお二人はお若くて、とてもフレッシュな感じでありました。
さて、今年度から始まった「いにしえの写真館」ですが、「日本橋の昔を語ろう!」と言うテーマから外れて、すっかり「昔の私たちを語ろう!」と言う内容に変わって来ています。幼少の頃や成人式の頃、様々な若き日の利用者さんの写真が飾られるようになり、最近ではアイドルだった方の所蔵写真も登場して、これはちょっとした掘り出し物かも知れません。
場面はさらに展開して、昔のカメラを持ち込んで来られた方が現れ、これがとてもレトロな「二眼レフカメラ」というシロモノ。1950年代に流行った商品で、こちらもその頃のものの様です。
二眼レフとはその名の通り、ファインダー用のレンズと、フィルムに映すレンズと二つ付いており、それを上部から覗き込んで撮ります。フィルムの特徴は正方形の写真(横向きには取り辛いからとか)で、撮影者が下を見ながら撮るので、“さあ撮るよ~”と言ったプレッシャーがなく、自然体の写真が撮れるそうです。とまあ、ネット情報を探っていますと、驚いた事に、今でもファンが多く、現役で使われているそうなのです。
実際に撮れる写真がどんなものなのか?もはやこのカメラでは実物を確認する事は出来ません。ただ温故知新とでも言いましょうか、このカメラも撮ったであろう、いにしえの写真たちと共に、いきいき館に集う皆様の生きて来た時代にちょっとだけ触れて、タイムマシンに乗った気分になりました。
前進する敬老館
9月になってもまだ暑い日々が続いています。もう毎年の事なので慣れてしまった感もありますが、いきいき館の皆さんはとても元気で、ただただ驚くばかりです。
特にいきいき浜町は昨年末、冷温水機更新に伴って、冷房もかなりパワーアップしましたので、「涼みに来たよ~」という方が非常に多く、8月は史上最高の利用者数を記録しました。いくら館にたどり着けば涼しいからとは言え、暑い中汗だくで来館される方もいらっしゃいますので、我々も感謝、感謝です。
ある日、受付横に置かれている当館の行事予定をまじまじと見つめている方がいました。毎日風呂を利用している方で、その丈190センチ近くあろうかという上背で、私が浜町に来た時から印象のある方です。
私が記憶する限り、彼は風呂以外を利用した事はなく、時々金魚を眺めているくらいです。その彼が行事予定に興味を持つなんて何かあると思ったので、声を掛けると、「いや~ここはいろんな事やってるんだね~知らなかった」との事。「無料だから勿体ない、是非何でも参加して下さい」と言うと、「吹き矢」「麻雀」「パソコン」と幾つも出て、「これ全部無料なの?」と言われたので、「全部無料です」とキリッ!「じゃあ考える」と帰って行きました。
その後持病で入院されたりしましたが、退院後、元気に来館されたので、すぐ捕まえて話をすると、「じゃあ今度の吹き矢に参加する」との事。当日は本当に来るのか心配しましたが、「来たよ~」と声を掛けられ、早速吹き矢のリーダーに紹介しました。吹き矢講座終了後、感想を聞くと、少年の様な笑顔を見せてくれました。“こんな顔出来るんだ!”と内心びっくりしたと同時に、非常に嬉しい一瞬でもありました。
少し戻って、8月10日「演芸大会」を開催しました。講座参加者の拡大により、利用者のカラオケだけでなく、数多くの演目が見られるようになったのですが、「ギター教室」のメンバーがバンドで参加し、ちょっとしたライブを展開しました。
ここにも元は風呂だけで利用していた利用者がいて、たまたま当館で「ギター教室」を発見し、歌い手として現役でライブ活動をしている事も有って、何となく覗いてみようと思ったそうです。そこにキーボードも加わって、演芸大会出演まで繋がったのです。蓋を開けたらエレキシャカシャカ、ゴリゴリボーカルで、思った以上にロック、ソフトなゴスかカルトといった感じ。いまだかつて高齢者福祉施設でこんなシーンは見た事が有りません。
ちょっとはみ出すとご意見をいただく事も有りますが、余りに前衛過ぎて、と言うか中央区と言う土地柄なのか?皆さんさほど抵抗なく受け止めていただいたようで、ホッとしました。
皆さんの触手が少しでも伸びるよう、新しい趣味や生きがいを見つけてもらえるよう、常時無い頭をひねり続けて、それでも報われない日々が続く事も有ります。でもこうした一瞬一瞬に巡り合うと、この仕事に就いて本当に良かったと思います。明日もまた、皆さんの笑顔の為に、いな、自分自身の笑顔の為に、皆さんと共に、いきいき浜町を盛り上げていきたいと思います。
余談ですが、吹き矢の彼も、ギターの彼も、180の私が見上げるほどの大男です。彼らのバスタイムは皆仲の良い方達なのですが、その中で小柄な方が居て、80代半ば過ぎてから、ダーツや輪投げを始めて、僅か1年足らずで当館の両方の大会で優勝するという大偉業を成し遂げた方です。彼ら3人が歩いていると、昔の捕まった宇宙人(アメリカのなんとかUFO事件で有名な。。)そっくりで、思わず吹き出してしまいます。風呂も仲良く譲りあって使っていただいてありがたい限りです。
浜町の暑い夏
7月20日(土)、当館では初演奏となる「加藤朝雄とプロフェッショナルサウンズ」の皆さんによるジャズコンサートがありました。グループでの演奏は初めてですが、リーダーの加藤さんは10年程前に娘のTinaさん(ジャズ・シンガー)と浜館で演奏されたそうです。
ジャズの王道であるデューク・エリントンからボサノバ、ポピュラーに至るまで幅広い楽曲を披露して下さいました。そして、曲の合間にはいろんなエピソードも聞かせて下さって、加藤さんはかなりサービス精神旺盛な方とお見受けしました。
特に印象的だったのは天皇・皇后両陛下(現在は上皇)の前でサックスを演奏し、曲に合わせてお二人がダンスをされたというエピソードで、これには場内からもどよめきが起こってました。
サックスを始めたきっかけは、15歳でチャーリー・パーカーの音楽に魅せられたからだそうですが、かなり早熟な中学生だったんですね。
今回の「加藤さんとプロフェッショナルサウンズ」の皆さんのコンサートは、チラシ等で告知をしていましたが、来館者が100名を超える大盛況となりました。
皆さんからの熱いご要望もあり、また12月にはスケジュールをおさえさせていただき、コンサートを行う予定です。どうぞ皆様ご期待下さい。
それから、今年は梅雨が長く、日照時間が少ない日々が続きましたが、漸くの梅雨明けと共に、強烈な猛暑が続いています。なるべく直射日光を避け、こまめな水分補給を心掛けましょう。30分に1回くらい、喉が渇く前に口にするのが良いそうです。いきいき浜町では昨年度、新しい冷房が付いて、室内に入ると生き返る気がします。是非、涼みに来てください。
人間の体はすっかり参ってしまっていますが、浜町の空中庭園だけは別世界のようです。夏の太陽に呼応するように、かなりの勢いでゴーヤが育ち始めました。
本来は夏の日差しを避けるために設置したグリーンカーテンで、数株ゴーヤを植えたのですが、困った事にこのゴーヤ君、育たない時は全く育たないのですが、ひとたび伸び始めると遠慮がない。
縦横無尽につるが伸びて、次から次へと実が成るので、急遽利用者の皆様にお配りすることにしました。
受付でスタッフとその話をしているうちに、皆さんが集まりだして、あっという間に在庫終了!。以後、名簿に記載で優先権取得の後、配布としました。
いつも皆さんがくつろいでいるロビーの目の前で育った特産品ですので、生け簀というわけではないですが、かなりホットなイベントになりました。しかも中央区の地産地消、なかなかのブランド品です。
あとどれくらい出来るのか?それは天のみぞ知るですが、名簿に記載のある約40名!!!の皆様全員に行き渡るよう、私も太陽にお願いしています。でもあまり暑い日が続くのはちょっとイヤかも?何だかジレンマです。
令和記念 新企画ご紹介
時代も令和となり、いきいき浜町も新しい時代にふさわしい、今後を見据えた施設を目指さなくてはなりません。それは中身を変えてしまうと言う意味ではなく、より多くの世代の方々に共感をいただける施設にしていくという事です。
おかげさまで平成最後の一年は、いきいき浜町にとっては記録的な利用者増となり、内心では施設の雰囲気が変わってしまって、既存の方々からはそっぽを向かれるのではないかと心配していました。しかし実際は他地域にありがちな縄張り争いもなく、皆、新しい方々を快く受け入れていただいて、“さすが浜町”と唸るしかありませんでした。
今年度は、より充実し、より多様性を増した施設環境を実現する為に、新しいコンテンツを増やしています。その幾つかを紹介します。
今もう既に館内景色に同化してしまって、気付かれない方もいますが、受付横に40インチモニターを設置し、館内インフォメーションを放送しています。その内容は随時追加出来るので、日に日に充実し、今ワンクールが一日で終わるのかすら分かりません。お気に入りの場面が流れ始めると、人だかりが出来ています。
最近では、カーレット体験会の時の映像が人気で、ナイスショットの度に当時と同じ様な歓声が上がっていますので、事務所の中にいても「ああ、○○さんのショットだな」と分かる様になりました。
最新映像では夏の「越中おわら」や浜町公園の盆踊り大会に向けて、当館人気の「盆踊り講習会」の様子などを放送しています。
新規来館者の為の館内設備のご案内も希望があれば、即座に映し出す事が出来ますので、ご依頼ください。
また、受付横に書籍ラックを設け、上中下段にそれぞれ当月、先月、先々月のおすすめ本として3,4冊を紹介。それぞれお一人一週間貸出可として「ベストセラー文庫」を始めました。
いきなりの大人気で、全て貸出済などという時もありましたが、今は何かしらの人気本を手に取る事が出来るはずです。これは近隣の書店さんとのコラボで、というか完全協力で実現出来たものです。
驚いた事に、利用者から聞いた話では「図書館で300人待ちだった本が、ここにひょこんと置いてあった。隠れた穴場を見つけた!」との事です。
更に相乗効果で当館既存の図書室の貸出が1ヶ月30冊から50冊に増えたそうです。スタッフの仕事が増えてしまって大変ですが、いきいき浜町利用者の向学心の一端を垣間見るエピソードでもあります。
浴室へと続く廊下には「いにしえの写真館」と題して、日本橋の昔の写真を展示しています。出所は地元町会の会長さんにお願いして収集したものですが、なかなか歴史的価値のある写真ばかりで重厚な内容となりました。
初代、2代目明治座や、いきいき浜町の前身の建物である浜町小学校などなど、でもやっぱり一番人気は皆さんの記憶にある、前回の東京大会のパレードの写真や新大橋の工事の写真だったようです。
最近では昔から今に至るご自分の写真をお持ち込みになられた方がいて、4アップにして展示しましたが、これこそ歴史という醍醐味があります。
最後に、当館の「フラダンス講習会」の先生が変更になりました。以前、私が居た施設の系列施設で講師をしていて、私の事も記憶にあったようで、驚きです。勝手知ったるシニア世代への指導とあって、浜町に今また強力なメンバーが加わる事になりました。
他高齢者福祉施設とは一線を画する、独自の進化を続けている中央区敬老館。いきいき浜町もその中の一員として、更なるパイオニア精神でもって、この令和と言う新時代を駆け抜けていきたいと考えています。
圧巻の織茂節+類い稀な平曲演奏、特Aクラスの講義を見てしまいました!
歴史への招待 特別講座
義経鵯越の逆落としの謎と敦盛の最期
昨年度からスタートしました織茂一行先生による歴史講座「歴史への招待」は毎回盛況で、多くの利用者さんからご支持をいただいております。
今回は織茂先生監修による「特別講座」という事で、先生の講義+琵琶の語り(演奏)を楽しんでいただきました。
今回織茂先生に熱く語っていただいたのは「平家物語」であります。
冒頭ではまず、スマホの使用について先生からご指摘がありまして、「スマホを持っている方は、私が言いますから、調べて下さいね。自由に検索してもらって構いませんから」との事でした。
普通はスマホの使用を嫌がると思うのですが、織茂先生は違うんですね。
私の個人的見解ですが、これは先生が日頃からスマホを使いこなしてらっしゃ
るからこそ言えるのでは…と思いました。
今回は特別講座という事もあり、見学者も含め、多くの方々にご来館いただきました。
そして、織茂先生の講義にも力が入り、ちょうど覚一本の説明をされていた時だったと思いますが、不意に「静かにしないかね、皆んな!」と男性の声が場内に響きました。さほどざわついているとは感じませんでしたが、場内が一瞬にしてシーンとなり、聴いている皆さんのパワーに圧倒されるという一幕がありました。
そして、「平曲」を披露して下さった古澤月心さんは、薩摩琵琶の第一人者で、全国各地で文化講演「和魂の琵琶」と演奏活動を行ってらっしゃるそうです。
初めて聴かせていただいた「平曲」は、詩吟やお経とは違う独特な節回しで、とても貴重な物を聴かせていただいたなあと思いました。現在、平家物語の語りをされている方は古澤月心さんを含め、10名ほどだそうです。
琵琶の音色はとても繊細なので、気温や湿度で音が変わってしまうとか…
館内が冷房切替前の為、額に汗しながら熱弁を奮って下さった織茂先生、そしてマイクなしで「平曲」を披露して下さった古澤月心さん、ありがとうございました。
「長い事いろんな所で講義をやってると。。」イベント終了後、事務所で織茂先生が話し出しました。「同じシニアでも色々な世代が増えて来た。生きて来た年代によって歴史観が違う。とても大変な時代になったよ!」日本人の寿命が延びた事による多様性は、私たち、施設に勤める者だけの問題ではないようで、何だかシンパシーを感じてしまいました。お互いますます頑張らなくてはなりません。
いよいよ始まりました!社交ダンス講習会
今年1月のお披露目会で大変好評でありました『社交ダンスお楽しみ会』が
いよいよ4月から『初心者社交ダンス講習会』としてスタートしました。
講師を務めて下さるのは、ご夫婦で華麗なダンスを披露して下さった深川幸枝さんです。美男美女カップルなので、今回はご主人の大輔さんの姿がなくて残念に思った方もいるかもしれません。
第1回目の今回は軽いウォーミングアップから始まり、ブルースステップ、
ジルバステップという流れで進みました。
最初は皆さん少し堅い表情でしたが、幸枝先生の「スロー、スロー、クィック、クィック」の掛け声に合わせてステップを踏むうちに、皆さんの表情もいつのまにか明るくなっていました。
ペアを組んでの練習も最初はぎこちない様子でしたが、段々と動きがスムーズになり、終わる頃には皆さんの背筋がピンと伸びていてビックリしました。
この調子でいくと、皆さんの上達も早いかと予想されます。
今年の年末は浜館で「ダンスパーティー!?」などと冗談で言ってたのですが、
案外、実現するかもしれません。
まだ、始まったばかりなので、年末のダンスパーティーに参加したいと思う方は是非講習会にご参加下さい。
今後の日程は5月のみ27日(月)10時30分からですが、6月からは第3月曜日13時30分からです。自由参加ですので、そのお時間までに、浜館へお越しください。それ以外にもたくさんの講座を用意しております。全て無料ですので、もったいない!ちょくちょくのぞいてみて下さい。お待ちしております。
「中央粋なまちトレーニング」スタートしました。
中央区では転倒予防や認知機能向上に、介護予防プログラム「中央粋なまちトレーニング」をオリジナル体操として発表しました。内容はウォーミングアップからクールダウンまで、バラエティに富んだ体操が7種類用意されています。基本の体操が最も一般的に活用できますが、お手製のボールを用いたり、マットでも、椅子でも、タオルでも出来る体操がどれでも、お好きな時に、お好きな項目が出来るようプログラムされています。
各体操1本が3分弱のまるで昔の歌謡曲のような長さになっていますので、7本の体操をトータルで行ったとしてもA面で終わりです(分かる人は昭和生まれ!)。解説も付いていて分かりやすく、まるでライナーノートです。これだけの内容が、中央区のHPから無料ファイル(リンクページへ)でダウンロード出来ますので、大変お得です。もちろん、ストリーミング再生も可能となっています。皆さん是非活用して、タダで健康になってしまいましょう。
そんな理由で、いきいき浜町でもこれを取り上げないわけがありません。さっそく利用者の皆様に紹介できないかと、一大プロジェクトを開始しました。
その①:今までの朝のラジオ体操に「粋トレ」の準備体操を付け加えて、無理なく、重厚な内容にする事が出来ました。朝の一番はまだ館内も空いていて、ゆっくりと体を起こす事が出来て、一日元気に過ごせます。参加している方々は既に皆病みつきになっていて、毎日この体操を行わないと落ち着かないそうです。
その②:かねてから目論んでいた、事務所横に館の宣伝で使えるモニターの設置をこの機会に行いました。ここで「粋トレ」のフルバージョンをリピート再生しています。先日、事務所から出ると、驚いた光景に出くわしました。いきなり利用者さんが寝転んでいたのです。「どうしました~」と聞くと、そのモニターの画面を指さし、マット体操の真っ最中との事でした。なんと微笑ましい一場面だったことでしょう。
その③:大広間では講座と講座の間の空き時間に、常時、「粋トレ」音声付き映像を放送しています。これにより、利用者さんは好きな場面、好きな時間に自由に体操を行う事が出来ます。浜町の大広間は自由に開放されており、ダーツ、輪投げ、吹き矢など、皆さんが思いのままに活用されています。そこに新たなコンテンツが一つ増えた形になります。そしてその流れから、各講座にも準備体操などを取り入れていただくこととなり、ありがたい限りです。
以上の様に、多くの場所で体験が出来る「粋トレ」ですが、「いきいき桜川」や「いきいき勝どき」では、独自に研修を行い、スタッフが「粋トレ」体操をマスターし、講座としてもスタートしています。当館でもいずれはそうした形を取りたいと考えていますが、まずは講師となれる人材を育成する事です。利用者に人気があって、運動が得意で、指導が出来る職員。前2項はスタッフでもいけますが、やはり指導となると、そこそこ気がまわる人でないと難しい。。。
私事ですが、性懲りもなくまた足を怪我して、1ヶ月近く足を少し引きずりながら歩いていました。満員電車でそんな状態に気付き、席を譲ろうとしてくれた方は必ず女性でした。「ただの怪我ですから」とお断りしたのですが、本当に感謝の気持ちで一杯でした。あの殺伐とした人いきれで、時として人の心が醜く映る場面もありますが、すっかり心が洗われた気がしたのです。気づく、気が利くと言う点では男性は女性にはかなわないのではないか、「粋トレ」担当者もやはり女性の方が向いているのではないかと考えるようになりました。
当館には私が公休の日に、私がデスクの引き出しに隠したお菓子の賞味期限をチェックして、気付かぬうちに処分してしまう人並み外れて気の利く副館長がいます。彼女がリーダーシップを取って、この「粋トレ」を推進していますので、これから浜町の「粋トレ」も期待大です。
「粋なまちトレーニング」には介護予防プログラムという硬い名目すら忘れてしまうほど、ポップな軽快さがあります。誰でも試してみると、継続するのが楽しくなります。中央区の皆様にとっての体操という事で、そこのあたりは良く考えられているのだと思います。今日からすぐ、いきいき浜町で参加出来ます。さあ!粋トレの始まりです。