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浜町

令和4年度のブログ

戻りつつある浜町敬老館の日常

以前ならば気温が30度も超えれば猛暑といわれたものですが、今のご時世では立秋以降、30度でも秋の気配を感じるようになりました。この感覚のずれはかつてなかったもので、外で働く業者に話を聞いても、今の酷暑は昔と比べものにならず、生死に関わると本気で考えているそうです。

 

そこで登場してきたのが空調服という、所謂ファン付き作業服です。これがどれだけ効果があるのか?着たことがないので何とも言えませんが、装着している者に聞くとなかなかの優れものだそうです。

 

私は若い頃、真夏の屋根作業で、自分の垂らした汗で足を滑らせ、屋根から転げ落ちそうになった事があり、その記憶から逃れることが出来ずに、今でも夢から飛び起きたりします。

こうしたグッズがあれば、真夏の外作業も少しは楽だったのかも知れません。今思い起こしてみたら、当時の2トン車には冷房も付いていませんでした。とても考えられません。

未来の為に、SDGsは今のうち真剣に考えておいた方が良いかも知れません。ごみの削減など、敬老館でも実施できることは推進します。

 

浜町敬老館ではコロナ禍の中でも、再開できるものは再開、というモットーの中、殆どの講座が復活をしており、それを機会に中身の見直しも行ってきました。鉛筆画では現役バリバリの絵画家を招き、基礎的な講義から“絵の世界”を紐解き、今までの実践中心の指導方法を改めました。

中にはもっと絵を描きたいと言うご意見もありましたが、学習第一でいざ試作と鉛筆を握ったら、わずか数か月で驚くべき作品が出来上がりました。最初に目にした時には思わず「誰が書いたの?」と言ってしまいました。あまりの衝撃にさっそく館内に展示させてもらってますが、「いつのまにこんなに上手に描けるように~」と唸るばかりです。

 

運動系ではフレイル予防がいつからか体力強化の場になってしまう状況もありましたが、鉛筆画などは手指機能改善、機能維持を行いながら、しっかり上達していける強みがあります。これからの皆さんの活躍が楽しみで仕方ありません。

 

また大広間では古くからのダーツ仲間がひとりふたりと舞い戻り、かつての賑わいを取り戻し始めています。新しいメンバーも増えて、それではと、調子の悪くなったダーツ機の修理に乗り出しました。

 

これまたかつての経験を集結させたメンバーがああだこうだ言いながら、見事新品同様に直してくれました。素晴らしい!の一言です。この館にも機械や設備に明るいスタッフはいますが、自分たちの備品は自分たちで何とかしようという心意気がありがたくて仕方ありません。

こうした行いは、利用者の自主性を拡大させ、社会性を生み、いつかは禁則のない敬老館となるかも知れません。果たしてそれは夢なのかも知れません。でもそんな夢を見ながら、今日も館内にたくさん貼られているルールを確認する毎日です。

講座定員数緩和のお知らせ

新型コロナ対策における国の一連の規制が解かれ、敬老館も講座定員の緩和を行いました。講座の内容や日程の都合などにより違いますが、それぞれの講座について検討し、多くが定員を増やすことが出来ました。

これにより、今まですぐに定員一杯となり、参加出来ないと嘆いていた方も、漸く希望の講座に参加出来るようになりました。このままコロナが終息し、二度と定員を削減するような事態が起きない事を願います。

 

5月22日(日)に開催した、井上秀一先生の歴史探索テーマ「熈代勝覧絵巻」の関心が強く、定員一杯となった事を受けて、早速所有元の三井不動産、名橋「日本橋」保存会様に連絡し、コピーの使用許可をいただき、館内掲示しました。解説書も添えて当時の様子を分かりやすく展示しています。

 

「三越前」駅地下コンコースの実寸複製絵巻も、お時間が有れば、是非、観に行かれることをお勧めします。

この絵巻は、縦43.7cm、横1232.2cmの長さがあり、1805年頃、現在の神田あたりから日本橋までの中央通りの人々の日常風景が描かれていて、この場所が大変に栄えた商店街であったことが分かります。当館でも、利用者を捕まえては知り合いの店があるのではないかと探してみたりしました。

 

浜町敬老館では東京都の高齢者向けスマートフォン利用普及啓発事業として、スマートフォンの使い方や疑問などを、マンツーマンで聞ける相談会とスマートフォン未使用の方や、操作に不慣れな方向けの、講座形式で学べる体験会を開催しています。

相談会では1時間粘った方、必死にメモを取った方、あらかじめ質問内容を幾つも考えて来た方など、非常に熱心な様子や、反面体験会では、途中で皆お手上げになってしまうシーンも見られました。今の所、毎月開催の予定となっておりますので、是非ご参加ください。

 

最後に中国語教室についてですが、陳先生の実践的な指導により、講座を初級、中級に分けて欲しいとの要望がありました。

先生からもいずれは必要であるとのお話も聞いております。

 


一旦休止し、今年から再スタートした講座でもあり、定員を増やした時でもあるので、しばらくは1教室での開催と考えています。

今はこの浜町の中国語熱を更に拡げていくことを進めています。どうぞ宜しくお願い申しあげます。谢谢!

羽を捥がれた鳥

新型コロナの感染者数は減少に転じているとは言うものの、それ以上に人々の動きは急速に活発化してきているように感じます。ゴールデンウイーク明け、感染者数の変化を注視し、引き続きマスク着用、密を避けるなど、油断することなく、徹底すべきだと思います。

 

そんな時勢とは別に、敬老館では早くから講座も含めて、再開の方針で調整をしてきており、当然感染対策についても万全を期してまいりました。「時期が早い」とのご意見もありましたが、今にして思えば、早く決断をしてきて良かったと思う事が多々有ります。

 

一番最初に敬老館では入館に必要な利用証を作成しなければなりませんが、新規で登録にいらっしゃる方の中には、長い自粛生活から明けて、心身の状態に変化を生じて来館される場合があります。

 

敬老館で目的に合わせたコンテンツが見つかると、本当に良かったと我々も胸をなでおろします。そう感じるほど、高齢者の現状は決して楽観視できるものではありません。

この時代に、新型コロナという予想外の災害が起きて、世界中の人々が、それまでの生活とは全くちがう人生を歩まざるを得なくなりました。

 

若く、無理が出来る人たちは、すぐに新しい世界に飛び立っていく事が出来るかも知れません。しかし、私たちが敬老館で共に過ごしてきた方々は、皆が皆、そういうわけではありません。一度捥がれた羽は、取り戻すのが難しいと思う時もあります。

 

それでも何とかコロナ以前の状態に戻ろうと必死になっている方々が、今日も敬老館には集ってきています。すっかり元通りの生活を取り戻した人。まだまだ戻れないでいる人、新しい生活スタイルで再スタートした人。いろいろだと思います。

 

その中に少しでも敬老館の役目があれば、こんなに有難いことは有りません。我々もそんな皆さんから力をもらっています。

情熱は薄れ、何もやる気になれない。随分、ちゃんとした運動をしていない。他人とどう接して、どう喋っていたか忘れた。そんな人でも何かしらお役に立てるかも知れないのが、ここ敬老館です。最初の変化を少し我慢してもらえれば、ここはすぐに日常となる場所です。

 

今はまだ、羽を捥がれたままの背中にも、いつかは新しい羽が芽生えるはず。そう信じて、日々、負けずに過ごしていっていただきたいと思います。

令和4年度始まる!

新年度が始まり、敬老館でも3館の職員が集まって最初の「孤立防止・生きがい推進担当者会議」が浜町敬老館で開催されました。この活動も敬老館で5年の歳月が過ぎました。

 

最初は一体何をしたら良いのか?、暗中模索の中で始まりましたが、区内の各所で色々な方とお会いしているうちに、自分たちのすべき事が見えてきたという、高齢者福祉に於いては先鋭的な進化を続けてきました。

特にコロナ禍にあっては、自宅に留まらざるをえなかった高齢者の継続的なフォローに、絶大な効果を上げることとなった「お元気ですか?コール」もこの活動なしには成し遂げられなかったと思っています。

中央区地域支えあいづくり協議体の委員にも委嘱されるなど、その存在は今や区内でも知られるところとなっています。「通いの場」等でお会いする事が有れば、気さくに声を掛けていただき、新しい生きがい探しのお手伝いをさせてください。

講座については、手作り教室として発展してきた「ペーパーハート教室」等、特に浜町敬老館では折り紙は盛んに行われていますが、皆のアイデアで作品を作りたいという要望にお応えして、今年度から「みんなで手作り一年花組」がスタートしました。

 

これも題材探しから、技術的な事まで、細かいことは考えずに利用者さんの自主性に任せようという所からスタートしているので、この先、どう変化していくのか?とても楽しみです。

とりあえず一回目は指導者を付けましたが、今後はどんどん利用者の皆さんにお任せしていくつもりです。利用者さん同士が教えあって、いつかは中央区の「高齢者人材バンク」に華々しくデビューされる事を願っています。

もうひとつ、こちらも長らく続いてきた「鉛筆画教室」ですが、皆さんの腕前が上達するにつれ、一度、基礎から絵を学んでいただきたいとの思いがあり、プロの絵画家を講師に招き、再スタートしました。

今回お願いした、国画会会員である先生からは、「鉛筆画は全ての絵画の基本」という見地から、鉛筆を極める講座に快く講師の役をご承諾していただきました。

蓋を開けば初回から驚きの連続。実技がメインだった鉛筆画が、丸々1時間半、講義のみ。「鉛筆1本がこんなに深いと思わなかった」等、利用者さんも感激の様子。講義終了後も取り囲まれての質問の嵐。「密になりますから」とこちらもひやひやでしたが、皆さんの「絵が上手くなりたい」という情熱にはいたく感動を覚えることとなりました。

新たな講座名は「いきいき鉛筆画」です。